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イタリアとスロベニアの国境地帯にあるノヴァゴリツァ市が、2025年の欧州文化首都に選定された。1947年のパリ平和条約でイタリアと旧ユーゴスラビアの国境が確定し、両国間の移動が制限され、中世以来地域の中心地であったイタリアの都市ゴリツィアへのユーゴスラビア人の立ち入りが禁止となったため、社会主義国家となったユーゴスラビア政府はノヴァ ゴリツァ (スロベニア語で新ゴリツィア) を新しい都市として建設した。現在でも二つの国家に分かれている都市ではあるが、欧州文化都市として選定することで、国境を超えた都市として両都市の平和的な発展を目指している。欧州文化都市として選ばれ、1年を通して様々な文化的なイベントが開催される予定。 https://www.go2025.eu/en 2024年のクリスマスイブにローマ教皇が、バチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉を開き、正式に2025年の聖年がスタートした。聖年は、大赦と呼ばれる罪の免償が与えられる特別な機会で25年一度に訪れるカトリック教会が定めた特別な年である。教皇は扉の開放後、クリスマスイブのミサを執り行い、平和を祈った。25年1月上旬までにローマにある他の3つの大聖堂の扉も順次開放する。聖年の間、世界中の信者ら3000万人以上がローマとバチカンを訪れる見通し。数多くの信者が聖地巡礼でバチカン市国に訪れるため、ローマ市では観光客を含め多くの人たちを迎え入れる準備が進められている。 https://www.iubilaeum2025.va/en.html スイス中部ベルナーオーバーラント地方のシュテッヘルベルク(Stechelberg)とミューレン(Mürren)の間に、世界一急勾配のロープウェイが12月14日に開業した。新ロープウェイは「シルトホルン鉄道20XX」プロジェクトの1つとして建設された。最終的には、シュテッヘルベルク=ミューレン=ビルグ=シルトホルン間の3区間が開通予定で、ジェームズ・ボンド映画「女王陛下の007」(1969年)に登場した「ピッツ・グロリア」として有名なシルトホルンへのアクセスを可能にする。ミューレンフルー(Mürrenfluh)は、ほぼ垂直の絶壁で、最大勾配159.4%(角度58度)のロープウェイが片道4分で昇降する。ロープウェイの移動距離は約1194m、標高差775mで、シルトホルン鉄道(Schilthornbahn AG)が運営する。急傾斜でもキャビンがケーブルにぶつからないよう、キャビンを吊るアームは長さ11mに及ぶ。ビルク(Birg)までの片道料金は大人79フラン(約1万3600円)となっている。 https://schilthornbahn20xx.ch/ 10月15日にパリーベルリン間の列車のチケット発売が公表され、12月16日から運行が開始された。ドイツ鉄道のDB、フランス鉄道のSNCFにより、パリーベルリン間が約8時間で結ばれることになる。ベルリンを朝11時45分に出発すると、パリには夜の7時55分着、パリを朝9時55分に出発し、ベルリンには夕方6時03分に到着する時刻表となっている。フランスのストラスブール、ドイツのフランクフルトを経由する。チケットは60ユーロからスタート。最高速度は時速320キロまで到達する見込み。
https://about.visitberlin.de/en/press/press-releases/visitberlin-welcomes-new-ice-direct-connection-between-berlin-and-paris フランスのパリのノートルダム大聖堂が2019年4月の大規模火災で損傷してから5年。2000人もの職人たちが結集して修復し、12月8日に一般に再オープンした。消火活動に従事した消防士と修復に取り組んだ作業員にささげる一連のミサが、6カ月にわたって開催される予定。これまで通り、ノートルダム大聖堂への入場は無料で、12月初旬に公式ウェブサイトの予約システムが公開されて、オンラインで時間枠を予約できるようになる。予約なしで入場する場合は、2〜3時間待ちと言われている。新しい見学順路は、中央の「最後の審判」の門をくぐり、時計回りに進むようになっており、旧約聖書とキリストの生涯を描いた絵画や彫刻を経て、キリストの復活に続くようになっている。
https://www.notredamedeparis.fr/en/reopening/ ギリシャの第二の都市であるテッサロニキ市の地下鉄が38年の時を経て完成した。地下鉄のトンネルの掘削工事は、1986年に始まったが、遺跡が数多く発見され、工事が中断されていた。本格的な建築作業は、2003年に再開した。2013年には工事が完全に中止になりそうになったが、考古学委員会が2015年に考古学的発見物を地下鉄の一つの駅Venizelos市に展示することで合意し、工事が進み、2024年11月30日に地下鉄が開通した。トンネルの工事の最中には、ギリシャ時代、ローマ時代、ビザンチン帝国、オットマン時代の遺跡が見つかった。開通後4日間は無料で乗車でき、その後は切符代金は0.6ユーロである。 https://www.emetro.gr/?page_id=4194&lang=en 2024年11月13日(水)、時計業界のアカデミー賞とも言われているジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)の授賞式が開催された。「金の針賞」をはじめ、20に渡る部門の受賞作品が発表される。最高位の「金の針賞」には、IWC「ポルトギーゼ・エターナル・カレンダー」が選ばれ、栄光に輝いた。本時計は、グレゴリオ暦のルールを非常に正確に再現することが可能で、閏年を含め、未来永劫に正しい時を刻むことが出来るモデルとしている。本年度に新設されたエコイノベーション賞には、ショパールの時計が選ばれた。独自の特性を持つ合金で、80%のリサイクル率で生産される「ルーセント スティール™」が素材として用いられているのが特徴。ショパールは、ジュエリーウォッチ部門でも受賞しており、2部門での受賞となった。 https://www.gphg.org/en/news/prize-list-announced-at-the-24th-gphg-awards-ceremony-iwc-schaffhausen-wins-the-aiguille-dor-grand-prix ポルトガルのリスボン市で、Web Summit 2024が11月11日から14日に開催される。Web Summitは2009年にアイルランドのダブリン市にて150人規模の会議として最初に開催され、その後、開催地を広げ、現在では、リスボン市で開催されるWeb Summitが一番大きく、3000近い企業、合計で7万人の参加者の参加が見込まれている。本国際会議の今年のメインテーマは、AIで、AIに関する規制や倫理なども含め議論される。本国際会議の目玉は、ネットワーキングで、主催者が自主開発したマッチングアプリにより、興味や分野が合致する参加者同士のネットワーキングの機会を創出している。マイクロソフトやMeta、Amazonなどからの講演が予定されている。 https://websummit.com/wp-media/2024/10/Web-Summit-2024-First-Look-press-release.pdf アムステルダム市は2025年10月27日に開都市750周年を迎える。記念の年に入る2024年10月27日にアムステルダム市内のZiggoドームにて、750周年オープニングコンサートが開催された。最初の演目は、メトロポール楽団による演奏、ゴスペルのコーラス、オランダの人気ダンス曲など、オランダで人気を博す歌手達が演奏を披露した。今後は、11月4日からLegends of Amsterdamと称した企画展が開催される。本展では、AIアーティストの手によって、アムステルダムの輝かしい軌跡を辿ることができる。その後も、様々なプログラムが予定されている。 https://amsterdam750.nl/en/opening-concert/ フランスの作家であるアントワーヌ・ド・サンテグジュペリの世界的な名作「星の王子さま」のオリジナルのタイプ原稿がアラブ首長国連邦のアブダビで11月20日から開催されるアートフェアで競売にかけられることが発表された。イギリスのロンドン市にある希少本を扱う専門書店Peter Harring Rare Booksが出展する。Peter Harring Rare Booksのスタッフによると、タイプライターで書かれた原稿はサンテグジュペリ自身が手元に置いていたもので、本人による手書きの修正やメモ、複数のイラストも描かれている。原稿はサンテグジュペリのパスポートと共に競売にかけられる。入札開始価格は125万ドル(約1億9000万円)が予定されている。現存するタイプ原稿は3部確認されており、うち1部はフランスの国立図書館に収蔵されている。
https://www.peterharrington.co.uk/blog/the-little-prince-between-the-sand-and-the-stars/ |
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