https://www.lakecomodesignfestival.com/en/
|
イタリア北部の美しい湖畔都市・コモで、2025年9月14日から21日まで「Lake Como Design Festival」が開催された。今年で第7回目を迎えた。2025年のテーマは、「Frammenti」で、記憶、文化、空間の断片を再構築するというコンセプト。展示やインスタレーションは、過去と現在、個と集合、破壊と再生といった対立する要素を探求しながら、観る者に新たな視点が提供された。会場は街全体で、展示が美術館やギャラリーだけでなく、歴史的建造物や公共空間、時には廃墟のような場所にも広がっている。街そのものがキャンバスとなり、訪問者は散策しながらアートと出会う体験ができることが特徴である。参加アーティストはイタリア国内にとどまらず、ヨーロッパ各国やアジア、アメリカからも集まり、建築、グラフィック、映像、彫刻など多様なジャンルが融合している。
https://www.lakecomodesignfestival.com/en/ ドイツ・ユリッヒ研究センター(JSC)がEuroHPC JUと共同で設計・導入したスーパーコンピューター「JUPITER」が、2025年9月5日に正式稼働した。NVIDIA製のGPUを24,000個搭載し、1秒間に**1エクサフロップ(10の18乗回)**の演算能力を持つ。演算能力は、地球上の全人類が1秒に1回ずつ計算しても、JUPITERが1秒で行う処理に追いつくには4年以上かかると言われている。JUPITERは、EuroHPCアクセス制度を通じてすべてのユーザーに開放されており、計算資源の割り当てはEuroHPC JUとGauss Supercomputing Centreが共同で管理し、研究者・企業・公共機関が最先端の計算能力を活用し、イノベーションを加速させることが可能になる。本システムの稼働は、ヨーロッパの技術力を飛躍的に高め、医療分野におけるAIモデルの開発、高精度な気候・天気予測、持続可能なエネルギーシステムの最適化、多言語対応のヨーロッパ言語モデルの構築などへの活用が期待されている。ヨーロッパの競争力と技術的主権を強化する重要なステップとなっている。 https://www.eurohpc-ju.europa.eu/jupiter-launching-europes-exascale-era-2025-09-05_en スイス・チューリッヒ発のスタートアップ企業が開発した新しい夜行バス「Twiliner(トワイライナー)」が、2025年11月よりヨーロッパ主要都市間での運行を開始する。Twilinerは、従来の夜行バスのイメージを覆す革新的な設計とサービスを特徴としている。最大の特徴は、特許取得済みのフルフラットシート。乗客は座席を完全にベッドに変形させることができ、移動中も快適な睡眠が可能となる。さらに、都市の中心部から中心部へ直接アクセスできるため、空港移動やセキュリティチェックの手間が省け、ホテル代の節約にもつながる。環境面でもTwilinerは優れており、飛行機と比較して最大85%のCO₂排出量を削減。サステナブルな移動手段として期待されている。運行都市は、チューリッヒ、アムステルダム、バルセロナ、ローマ、ブリュッセルなどを含む複数のヨーロッパ主要都市。運行は、ルクセンブルクの老舗交通事業者Emile Weber社との提携する。Twilinerは、今後3年以内にヨーロッパの25都市を結ぶネットワークの構築を目指している。
https://www.twiliner.com/ ノルウェーで世界初の国境を越える二酸化炭素(CO2)輸送・貯蔵システムである「Northern Lights」プロジェクトの炭素回収・貯蔵(CCS)施設が、2024年9月に正式に稼働を開始し、CO2の受け入れ準備が完了、2025年8月25日に最初のCO2がノルウェー本土から100キロメートルのパイプラインを介して輸送され、ノルウェー北海の海底2,600メートルのオーロラ貯水池に保管されたことが発表された。本プロジェクトは、TotalEnergies、Equinor、Shellの共同事業として開発され、産業廃棄元からのCO2を回収し、海底に永久的に貯蔵し、ヨーロッパの脱炭素化に貢献する。2025年度は、ノルウェーからCO2を輸送および貯蔵し、デンマークとオランダからのCO2を2026年から受け入れる予定。 https://norlights.com/news/northern-lights-jv-has-successfully-stored-first-co%e2%82%82/
オランダ鉄道(NS)は、8月11日から8月14日まで、ユトレヒトで開催される大学のオリエンテーションイベント「UIT(Utrechtse Introductie Tijd)」に参加する新入生向けに、グランピングユトレヒト中央駅を開催することを発表した。ユトレヒト中央駅の上階には、最大20人の新入生が宿泊できるテントが10個用意される。深刻な住宅不足で、ユトレヒトの大学進学を控える新入生たちが、開催期間中に遠隔地から毎日交通費をかけて通うことになってしまうため、それをサポートするために考え出された。NSはテント、ベッド、耳栓、バスローブを用意し、朝食の提供や音楽、ヨガのプログラムも行われる。夕食には駅構内のレストランで食事することもできる。
https://nieuws.ns.nl/glamping-utrecht-centraal-bijna-volgeboekt/ ドイツ南西部のマンハイム市に1933年にイタリアから移住したフォンタネッラ氏が開業した「アイス・フォンタネッラ」で開発された名物アイスクリームに「スパゲッティアイスクリーム」がある。バニラアイスをスパゲティの麺に見立て、その上にミートソースやパルメザンチーズに見立てたいちごソースとホワイトチョコがかかっており、中には生クリームが入っている。他にも、バニラアイスクリームの麺にチョコレートソースとヘーゼルナッツのかかったスパゲッティアイスなどがある。こうしたアイスクリームは、「アイスカフェ」と呼ばれるアイスクリーム専門カフェで販売されており、食べることができる。スパゲッティアイスクリームは、現在では、ドイツ全国のアイスカフェで販売されドイツ名物となっている。
https://www.eisfontanella.de/spaghettieis ナポリ・フェデリコII研究大学のフレデリカン物理学部の地震学研究所と、イタリアの鉄道会社であるRete Ferroviaria Italiana - RFIは、両者の約7年間の科学技術協力プロジェクトの一環として、ローマ-ナポリ線で最初の予防地震警報システム(早期警報)の試運転を発表した。本プロジェクトは、フェデリコII大学物理学部とRFIだけでなく、公益財団法人鉄道総合技術研究所JR RTRIも参加する国際的な協力により実現した。鉄道の路線にそって設置された加速度計ステーションのネットワークを使用し、本システムは最初の地震波(P波)を検出し、地震の強度をリアルタイムで推定する。数秒以内に、地震の影響を受ける場所の列車を減速または停止させ、乗客と乗務員の安全を確保することができるようになる。
https://www.unina.it/en/w/primo-sistema-di-allerta-sismica-preventiva-sulla-linea-roma-napoli ユネスコ世界遺産委員会は、12日ドイツ南部バイエルン州にあるノイシュバンシュタイン城を世界遺産に登録することを発表した。アルプス山脈の麓に立ち、19世紀に、バイエルン王国の第4代国王ルートウィヒ2世により、築城された。詩的な想像上の世界を目に見える形にするという目的に合わせ、設計・建設に当時の「最高の職人と最新の技術」が使われたと言われている。また、ルートウィヒ2世はワーグナーの音楽や中世の伝説に傾倒していたと言われ、その世界観を本城で表現しようとしたとも言われている。ルートウィヒ2世が建築を手がけた同州内のリンダーホーフ城、ヘレンキームゼー城、山荘「シャッヒェンの王の館」も世界遺産への同時登録が決定した。 https://whc.unesco.org/en/list/1726/ Date: 01/01/2013
Author: J. Beck Copyright: © BSV, Beck Source: Nomination File セーヌ川での遠泳競技を実施した2024年のパリ・オリンピックから1年。フランスのパリ市が、セーヌ川に遊泳場を期間限定でオープンした。過去約100年は水質の悪化などにより遊泳が禁止となっていたが、昨年度のパリ・オリンピックで水質を改善したこともあり、遊泳が解禁された。遊泳は3ヵ所に限定されており、4区ブラ・マリー、12区ベルシー、15区グルネルとなっている。各エリアへの入場は無料だが、遊泳場への立ち入り時間、泳げる定員は決まっている。毎夏開催されているパリプラージュ(2025年は7月5日〜8月31日)の一環でセーヌ川での遊泳が解禁されたことになる。パリプラージュとは、2002年からパリ市が夏季に始めたイベントで、パリにいながら誰でも夏のバカンスを楽しめるようにするイベントの試みだ。
https://parisjetaime.com/eng/event/swimming-in-the-seine-e1573 2022年にコウォブジェク近くの畑で農家で発見された高さ12センチのビーナスの置物は、6000年前の新石器時代のものだとポーランドのコウォブジェク武器博物館が発表した。コウォブジェクのビーナスは、石灰岩の置物で、愛と豊穣の女神であるビーナスの象徴である可能性が高いと考えられている。博物館の関係者によると、西ポメラニアの地域から中央および東ヨーロッパで非常にユニークな初めての発見とされている。こうした置物は通常粘土でできていたが、ポーランドの例は石灰岩でできていた点もユニークな点となっている。1908年にオーストリアで発見されたウィレンドルフのビーナスや、2008年にドイツで発見されたホーレ・フェルスのビーナスと並び、東ヨーロッパ地域の新石器時代の考古学研究に新たな視点を追加するとしている。
http://www.muzeum.kolobrzeg.pl/pl/wiadomosci/aktualnosci/wielkie-odkrycie-na-pomorzu-kolobrzeska-wenus-zaprezentowana-publicznie/ |
ヨーロッパの楽しい前向きな話題をお届けします。
Archives
September 2025
|
RSS Feed