世界初、美術館の倉庫施設を常時一般公開 (オランダ)

11月5日、美術館や博物館の常識を覆す画期的な施設の開館セレモニーが、オランダのウィリアム国王によって行われた。オランダのロッテルダム市にあるボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン (Boijmans Van Beuningen) 美術館に併設して建設された同美術館の美術品151,000点を保存する「Depot」という名前の建築物で、誰もが見学することができる。通常、美術館や博物館では所蔵品の90％は倉庫に眠っているが、それらが倉庫に保存されている期間も一般に公開するという世界初の試みを可能にした美術品の保管施設となっている。2004年にプロジェクトが構想されたが、その後、洪水が増えて倉庫の一部が水に沈むことを幾度も経験した為、美術品の安全な保管場所であり一般公開場所でもある施設の完成には17年の歳月がかかった。ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館の172年に及ぶ収集活動で集められてきた膨大なコレクションは、サイズと気候区分で分類して保存されており、入館者は、コレクションの鑑賞だけでなく、それらの保存・修復作業の現場も見学することができる。

https://www.boijmans.nl/depot

https://boijmans.pr.co/en-WW/203967-depot-boijmans-van-beuningen-inauguration-of-a-world-first