www.treeoftheyear.org/
2011年から開催されているコンテスト「The European Tree of the Year」(樹木賞)の一般からの投票受付が2月22日から始まった。本コンテストはチェコで開催されていた類似のコンテストから発展して開催されており、本年度は、チェコの政府がメインのスポンサーとなって開催している。2月14日時点の速報値では、ポーランドのHeart of the Gardenが一位をリードしており、次に1000年以上の樹齢を誇るイタリアにあるオーリーブの樹が後を追っている。授賞式は、ブリュッセルにあるEU議会のPAUL HENRI SPAAK ビルで3月20日に開催が予定されている。
www.treeoftheyear.org/ スイスアルプスにあるMulegns村に3Dプリンターを利用した30メートルの高さのホワイトタワー『Tor Alva』の建築が2月1日から開始された。本タワーは、3D プリンターで製作される世界で最も高い建造物になる予定で、文化財団 Nova Fundaziun Origen、チューリッヒ工科大学、および地元、国内、国際的なパートナーとの緊密な協力のもと建設される。本タワーは、文化活動のための建物として利用し、過疎化した地域の活性化につながることが期待されている。本タワーの建築では、ロボットがコンクリートを必要な場所にのみ押し出すことで、材料の消費量の大幅削減、また、型枠が不要になるため、従来と比較し設計デザインの幅が広がるとされている。塔のプリンティングには900時間が想定されている。ただ、耐用年数は5年間程度を想定しており、解体と再利用をを念頭に置いて環境にも配慮して建築される。 https://www.tor-alva.ch/en/ パリオリンピック・パラリンピックの大会組織委員会は、パリオリンピックで使われるメダルのデザインを発表した。メダルは、LVMHグループのショーメが制作した。金、銀、銅のメダルのそれぞれにエッフェル塔の鉄製の柱から切り取られた金属が含まれる。エッフェル塔の一部は、エッフェル塔の改修工事の際に出たもの。各メダルの裏側には、オリンピック用には、エッフェル塔と勝利の女神ニケのデザイン、パラリンピック用にはエッフェル塔をしたから見上げたデザインが採用された。ショーメの宝石加工技術を利用し、エッフェル塔の鉄の部分は六角形の盾の形となっている。 www.paris2024.org/en/the-games-medals/
イギリスの舞台監督Katie Mitchell氏の演出による 『A PLAY FOR THE LIVING IN A TIME OF EXTINCTION』がリトアニアのNational Theatreで上演された。本作は、EUからの補助金を得たサステナブルな演劇プロジェクト「STAGES」の一環で、演者がワールドツアーをするのではなく、同じ作品をそれぞれの地域の役者が演じることで、ツアーを敢行することによる環境への負荷を減らす。また、ステージングにも工夫をし、電力の消費を抑える。本作品では、エクササイズバイクで発電した電力を利用した。次は、フランスのパリで上演される。
https://sustainablestages.eu/ バチカン市国は、同国内の聖ピエトロ大聖堂内のベルニーニが製作した大天蓋バルダッキーノの改修工事を開始することを発表した。今回、改修予定の大天蓋は、1624年から約10年を費やして、バロック時代を代表する建築家・彫刻家のベルニーニが製作した。天蓋は、29メートルの高さを誇り、ブロンズ製の4本の柱が支える。それぞれの柱には、月桂樹の葉とオリーブの枝、裸の子供や、設計を命じた教皇の家紋である蜂が彫刻されている。本天蓋は、ブロンズ、金、大理石、鉄、木材など様々な材料から作られており、それぞれの材料と状態を綿密に記録することから始め、改修工事が行われる。2025年の聖年のお祝いに合わせた改修の完成を目指す。
https://www.basilicasanpietro.va/en/the-restoration-of-the-baldachin-of-st-peter-s.html 2024年の欧州グリーンキャピタル賞にをスペインのバレンシア市が受賞した。欧州グリーンキャピタル賞は、環境を保護しながら、経済発展実現させた地域の取り組みを紹介、他のヨーロッパ地域の見本になるように欧州委員会が設けた賞で、毎年1都市が選ばれ、受賞都市は1年間「グリーンキャピタル」として、様々なイベントを開催する。バレンシア市内には500万平方メートルの緑地があり、アルブフェーラ自然公園、トゥリア公園の二つの自然公園があり自転車道路も市内に200km整備されている。また、地産地消を目指しサステイナブルな食料生産にも力を入れている。 www.visitvalencia.com/en/european-green-capital-2024 2024年は、EU圏内で1999年1月1日にユーロ単一通貨が導入され、電子送金や会計目的で利用され始めてから25周年を迎える。2002年には、オーストリア、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、リュクセンブルグ、ポルトガル、スペインの12カ国で、各国通貨からユーロの現金通貨への交換が始まった。現在では、EU20カ国3億5000万人に利用される主軸通貨の一つとなっている。
https://www.consilium.europa.eu/en/euro-at-25/#group-section-Would-you-like-to-know-more-Phli1oSQW2 オーストリアとの国境近くに広がる北イタリアの山塊で、2009年に世界自然遺産に登録されたドロミテ地区のCIAMPACスキー場エリアにイギリス人アーアーティストSimon Beck氏による雪面アートが製作された。ドロミテの山の連なりは、地殻変動によって隆起した珊瑚礁が氷河に削られ、さらなる浸食作用で形成されたと言われている。ドロミテスキーエリアは、全体で450基のゴンドラ、リフトがあり、コース総延長は1220kmで、一枚のスキーパスで滑ることができるエリアが世界最大。その地に初めて、CIAMPACのロゴを再現した幾何学アートが現れた。Simon Beck氏は、1959年にロンドンで生まれ、オックスフォード大学にて工学を学んだ後、2004年頃から砂や雪面上に幾何学模様を使ったアート作品を制作するようになった。CIAMPACに製作された雪面アートは、Beck氏一人の手で、スノーシューを用いて、11時間かけて作成され、全長35キロにも及ぶ。次の降雪までスキー場に訪れた人達の目を楽しませた。
https://www.ciampac.it/en/2023/12/17/snow-art-al-ciampac/ スイスのジュネーブにあるCERN(欧州原子核研究機構)がチェロリストのYo Yo Maを招き、「音楽と物理a space-time voyage back to our origins」と題したコンサートを12月8日に開催した。音楽と物理に共通する対称性、美しさ、その謎を探求することがテーマ。Yo Yo MaとCERNで物理学者で局長であるFabiola Gianotti氏が、物理も音楽も好奇心、創造性、未知なる世界を探求したいという思いを共有しているといったことを対談、その後、Yo Yo MaとFabiola Gianotti氏のピアノの共演が続いた。シューベルトの「アルペジョーネとピアノのためのソナタ イ短調 D821」、ドビッシー「前奏曲集2 第10曲目」などを演奏した。 https://home.cern/news/news/cern/watch-music-and-physics-spacetime-voyage-back-our-origins-yo-yo-ma-and-fabiola スイスの高級時計ブランドのフランク・ミュラーは、ドバイ首長国に高さ450メートルの時計塔Aeternitas Towerを建設することを発表した。ドバイ市の中のドバイ・マリーナに建設される。フランク・ミュラーブランドで住宅用の建物が建設されることは初めてでフランクミュラーのブランドを象徴する時計塔が住宅層の上に建設される。同様の建物の中では、世界一の高さを誇ると言われる。建設は、アラブ首長国連邦の高級不動産会社のロンドンゲートと協力して行われる。2024年1月から建設作業がスタートし、2026年の完成を予定している。
https://www.franckmuller.com/news/franck-muller-aeternitas-tower |
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